新型コロナウイルス感染症対策の切り札と期待されるワクチン接種の加速に向け、企業や大学などが自ら会場を設けて行う職域接種が21日、本格的に始まる。政府の集計によると、18日午後5時時点で3479会場から実施申請があり、接種予定者は計1373万人に上る。21日は、このうち最大269会場でスタートする見通しだ。
 河野太郎規制改革担当相は20日の日本テレビ番組で、職域接種について「現役世代が通勤・通学先で打てれば、かなり便利ということで始めようとしたが、思った以上にすごい関心だ」と期待感を示した。
 大企業による職域接種は、既に全日本空輸や日本航空が先行してパイロットらを対象に開始している。21日以降は、ソフトバンクグループが近隣住民らも含めて約25万人を目標に接種を本格化。他の企業も同日から接種を順次進め、日本郵政グループは年末までに約24万人を目指す。森ビルとセブン&アイ・ホールディングスはそれぞれ約10万人、トヨタ自動車は約8万人への接種を計画しており、接種のスピードが一気に加速しそうだ。
 大学を会場とした接種は、17日昼時点で174校が申請。このうち、21日からは国立の東北大、大阪大、徳島大、私立の慶応大、関西大など計18大学で学生や教職員らを対象に接種が始まる。
 中央省庁などに勤務する国家公務員1万人以上にも接種がスタートする予定で、政府は東京・霞が関の文部科学省の会議室に会場を設ける。成田、羽田両空港に勤務する入国審査官らを対象とした接種も始まる。
 政府は先に決定した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で、全希望者への接種を「10月から11月にかけて終える」との目標を打ち出している。 (C)時事通信社