東京五輪・パラリンピック組織委員会などが東京五輪の観客数を最大1万人とする方針を打ち出す一方、開会式については「2万人」の入場を認める方向で調整していることが波紋を広げている。大会関係者を「別枠」とするもので、新型コロナウイルス対策を徹底する中、特別扱いとも映る対応に疑問の声が上がっている。
 組織委幹部は開会式について「特別なイベントだ。入場者は2万~3万人になってもいい」と語った。観客とは別に追加で想定しているのはスポンサー招待客らだ。
 ただ、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長らは、無観客が望ましいとする提言を公表済み。観客入りの場合は国内イベントよりも厳しい基準を求めている。菅義偉首相は提言を尊重する意向を示しており、「別枠」はこれに逆行すると受け取られる可能性もある。
 組織委の武藤敏郎事務総長は21日、政府、東京都などとの5者協議後の記者会見で「大会運営に関係する人たちは主催者で、観客ではないという観点から1万人とは別途考える」と述べ、「別枠」による受け入れを認めた。
 ただ、人数に関しては「精査中なので具体的な数字は申し上げられないが、それ(1万人の追加)よりは明らかに少ない数字になるだろう」と強調した。
 野党は問題視している。立憲民主党の蓮舫代表代行は21日、ツイッターに「開会式だけいきなり例外はない」と投稿。同党の長妻昭副代表は党会合で「(専門家の提言に)全く反する話だ。2万人はあり得ない」と厳しく批判した。 (C)時事通信社