沖縄県を地盤とする琉球銀行の川上康頭取は22日までにインタビューに応じ、新型コロナウイルス禍で影響を受けた県内事業者について「資金繰りを軸とする支援から、再生支援に移っていかなければならない」と述べた。一方、政府・日銀の支援策などを背景に地域金融機関で相次ぐ再編の動きについては、「顧客から見れば(銀行に)競争関係があることの方がメリットだ」と語り、距離を置く姿勢を示した。
 観光などサービス業を中心に第3次産業の割合が80%超と高い沖縄は、新型コロナで大きな打撃を受けた。川上氏は「顧客企業の債務は間違いなく増えている」と指摘。このため、「事業再生や返済計画を顧客とともに作っていくことが今後の課題だ」と述べた。
 銀行の再編に関しては、競争関係があることを上回るメリットを顧客に提供できることが条件だとし、「銀行が苦しいとか、生き残るためにするものではない」と強調。「今はコスト削減などで生じた余力を県民に還元していくことが妥当だ」と語った。
 琉球銀は昨年、県内企業が持つ資産の県外流出を防ぐため、有力企業に呼び掛けて投資会社を設立した。川上氏は「バブル崩壊後、沖縄の多くの観光関連資産が買われていった苦い思い出がある」と説明。観光業を長期的な視点で経営してもらうことが沖縄観光の質を高め、従業員の生活水準が上がれば、県の主要課題である貧困問題の解決にもつながると話した。 (C)時事通信社