東京五輪・パラリンピックに合わせ、世界各国が自国の魅力をPRする計画が、新型コロナウイルスの影響で宙に浮いている。スイスは渡航制限などを理由に、東京都内の拠点「スイスハウス」設置を断念。一方、フィンランドは大使館内に木造パビリオンをオープンし、大会期間中の活用方法を模索中だ。
 国際オリンピック委員会(IOC)本部があるスイス。2004年アテネ五輪以降、大会ごとにスイスハウスを置いてきた。ただ、感染対策が難しいこともあり、今回は中止を決めた。
 本来であれば、観光やスポーツといったテーマでイベントを催し、誰でも出入りできる交流の場になるはずだった。拠点は「幻」になったものの、大使館の担当者は「安心・安全な大会となること、そして大会の成功を願う」と話す。
 フィンランドは、大使館敷地内に長期的なPR拠点「メッツァ・パビリオン」を昨年秋に完成させた。大使館の担当者によると、大会期間中は「ホーム・オブ・フィンランド」と改称し、活用される見通しだ。今月19日にはコロナ禍でも日本で異文化を体験できるイベントが開かれた。閉幕後も年末まで商談などに使われるという。
 木造で再構築が容易な「持続可能性」が特徴。別の担当者は「フィンランドを感じられる場所」と太鼓判を押し、自由に渡航できるようになったら「旅行してほしい」とアピールする。
 各国は五輪に際し、こうした拠点を選手らの記者会見にも利用してきた。日本も16年リオデジャネイロ五輪、18年平昌冬季五輪で「ジャパンハウス」を設けた。 (C)時事通信社