新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げが減った中小企業などを支援する国の「家賃支援給付金」をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は25日、詐欺容疑で、いずれも経済産業省経済産業政策局のキャリア官僚で、産業資金課係長の桜井真(28)=東京都千代田区一番町=、産業組織課の新井雄太郎(28)=文京区向丘=両容疑者を逮捕した。捜査2課は認否を明らかにしていない。
 家賃支援給付金は経産省中小企業庁の所管だが、審査などを簡素化したため不正受給が続発していた。同課は同日午後、同省を家宅捜索した。
 逮捕容疑は昨年12月ごろ、虚偽の賃貸契約書などを添付して家賃支援給付金を中小企業庁に申請。今年1月ごろ、2人が設立した「新桜商事」(文京区)名義の口座に約550万円を振り込ませてだまし取った疑い。
 同課によると、2人は高校の同級生で、虚偽書類の準備や申請は新井容疑者が行ったとみられる。詐取金の大半は桜井容疑者の口座に入金され、高級時計などを購入した際のクレジットカードの支払いに充てられていたという。
 桜井容疑者は高級住宅地に住み複数の外車に乗るなど、収入に見合わない生活を送っていたとされる。口座の金の動きに不自然な点があり、同課は他にも給付金などを詐取した可能性があるとみて捜査を進める。
 家賃支援給付金は、事業のために建物などの賃料を支払っている中小企業や個人事業主が対象。最大で中小企業に600万円、個人事業主に300万円を給付する。申請受け付けは終了しており、経産省はこれまで3法人、5個人事業主が計約1100万円を不正受給したと認定した。
 経産省の話 職員が家賃支援給付金の詐欺の疑いで逮捕されたことは誠に遺憾。全容の解明を踏まえて、厳正に対処したい。 (C)時事通信社