東京都議選が告示され、7月4日の投開票日に向け舌戦の火ぶたが切られた。与野党幹部は都内でマイクを握り、新型コロナウイルス対策や東京五輪・パラリンピック開催の是非などをめぐり持論を展開。各党とも秋までに行われる衆院選の「前哨戦」と位置付けており、総力戦で臨む構えだ。
 菅義偉首相(自民党総裁)は党本部での出陣式で「コロナ禍の選挙戦だが国民の命と暮らしを守る。これが責任与党の責務だ」と強調。来月23日に迫った東京五輪開幕にも触れ、「最優先すべきは安全安心だ。徹底した対策を講じて、人類の努力と英知によって難局を乗り越えていく、そうした大会にしたい」と訴えた。
 公明党の山口那津男代表は最重点区の一つとする「北多摩3区」の調布市で、ワクチン接種に要する費用などを盛り込んだ2020年度第3次補正予算に反対した立憲民主、共産両党を名指しし「責任感が貫かれていない。そういう政党は信頼することはできない」と対決姿勢を鮮明にした。
 一方、立民の枝野幸男代表は武蔵野市で、菅政権のコロナ対策が後手に回ったと批判。「この秋までにある衆院選で変えなければならない」と政権交代へ支持を呼び掛けた。共産の志位和夫委員長も新宿区で「まずは都議選で菅政権にサヨナラの審判を下そう」と声を張り上げた。
 日本維新の会の片山虎之助共同代表は大田区で「維新が地方議会、国政で伸びていくことが日本を良くする」と主張。国民民主党の玉木雄一郎代表は世田谷区で「単なる反対や批判だけでなく、具体的な政策提案で問題を解決する、そんな政治を目指す」と語った。
 古い政党から国民を守る党の立花孝志党首は大田区で「少数派の声を大事にする。しがらみのない政治をする」と強調。れいわ新選組の山本太郎代表も足立区で「五輪貴族にお金を横流しするために開かれるのが東京五輪だ」と述べ、五輪開催へ突き進む菅政権を批判した。 (C)時事通信社