乳幼児に肺炎を引き起こす恐れがあるRSウイルス感染症患者の報告数が急増している。国立感染症研究所によると、例年は秋や冬に流行するが、今年は現在の調査手法を採用した2018年以降では最多ペースで推移する。新型コロナウイルスへの感染対策が進み多くの感染症が減少する中、なぜ増加しているかは不明という。
 感染研によると、全国約3000の小児科医療機関からの報告数は、今月7~13日の1週間では1機関当たり2.62人。5週連続の増加で、5月中旬の約2.6倍。鳥取を除く46都道府県から報告があり、特に福井(13.17人)、山口(9.41人)、富山(7.66人)などで多い。
 RSウイルスは、せきやくしゃみなどからうつり、2歳までにほぼ全員が感染するが、ほとんどは軽症で済む。発熱や鼻水などの症状があり、乳幼児の肺炎の約50%はRSウイルスが原因という。生後6カ月以下の赤ちゃんや心疾患がある場合は重症化リスクが高い。
 例年は秋から冬に流行するが、今年は既に18年のピーク(1機関当たり2.46人)を超えている。新型コロナの感染拡大が始まった20年は、1年を通じて感染者が少なかった。今年の増加と新型コロナとの関連は不明だが、感染研は「マスクの使用や手洗いの徹底などに努めてほしい」と呼び掛けている。 (C)時事通信社