厚生労働省は28日、2020年度の国民年金保険料の納付状況を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全額免除・猶予者は前年度比26万人増の609万人となり、基礎年金制度が導入された1986年度以降、最多となった。納付率は同2.2ポイント増の71.5%で、9年連続で改善した。
 コロナの影響で収入が急減した人を対象にした特例措置の導入で、保険料納付の免除・猶予を受ける人が増えたとみられる。納付率は、納付対象月数に占める納付月数の割合。全額免除・猶予者は対象月数や納付月数に算入しないため、結果的に納付率を下げる要因にはならなかった。
 感染防止のため、日本年金機構は未納者への戸別訪問や強制徴収を停止したが、以前から行っている催告状送付などの取り組みが納付率を押し上げた。全額未納者は同10万人減の115万人だった。
 納付率を年代別に見ると、最高は55~59歳の78.9%、最低は25~29歳の59.5%。都道府県別では島根(83.3%)が最も高く、新潟(83.1%)、富山(82.4%)と続く。最も低かったのは沖縄(61.1%)で、次いで大阪(64.1%)、東京(67.1%)など。
 20年度末時点の国民年金加入者のうち、自営業者とその配偶者ら第1号被保険者は前年度末と比べ4万人減の1449万人、会社員や公務員の配偶者ら第3号被保険者は同27万人減の793万人。厚労省は、制度改正によりパートなど短時間労働者が厚生年金に入ったことなどが要因とみている。 (C)時事通信社