過労で1週間余り入院し、30日に退院した東京都の小池百合子知事は、当面自宅からテレワークで公務に当たる。小池氏は同日「体調も幾分回復した」とコメントを出したが、登庁やメディア対応などの再開時期は不透明だ。新型コロナウイルスの感染再拡大が顕著となる中、7月11日には10都道府県に対する「まん延防止等重点措置」の期限を迎える。東京五輪の開幕も控え、小池氏が姿を現さないまま、難しい局面が続く。
 小池氏は6月22日、ワクチン関係の会議に出席後、病院で受診し入院。連日、感染状況や対策を伝え続けてきたツイッターも21日以降、投稿が止まっている。7月1日のモニタリング会議や翌2日の定例記者会見への出席は未定。都幹部は「発信力という点で知事の存在は欠かせない」と指摘し、トップ不在を憂慮する。
 都内の新規感染者(7日間平均)は6月30日、508.4人と国指標のステージ4(感染爆発)に到達。都は「医療提供体制の負荷は顕著になっていない」(黒沼靖総務局長)ため、現時点では飲食店での酒類提供は停止しない。ただ、国は7月8日までに重点措置の扱いを決める方針で、小池氏自身による判断や国との協議が欠かせない。
 一方、東京五輪をめぐっては小池氏の入院中に、都内の一部聖火リレーや被災4県のライブサイトの中止が決まった。感染再拡大とともに「上限1万人」とした観客数の見直しを求める声は強まりつつある。都庁内では「知事自身の言葉で説明しないと世論は収まらないのでは」と懸念する声も出ている。 (C)時事通信社