【ニューヨーク時事】米国の住宅価格が急騰している。新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅勤務の増加を背景とした住宅需要の増大に対し、人手不足や原材料価格の上昇などで供給が追い付いていない事情がある。大規模金融緩和による住宅ローン金利低下も、需要の拡大に拍車を掛けており、バブルを警戒する声も出始めている。
 米連邦住宅金融局(FHFA)が6月29日に発表した4月の全米住宅価格指数は前年同月比15.7%上昇と、1991年の統計開始以降で最大の伸び率を記録した。前月比でも1.8%上昇と過去最大の伸び率だった。
 前年同月比の伸び率は全米9地区すべてで2桁台となり、特にアリゾナ州やコロラド州など西部が20.6%、コネティカット州など北東部が18.0%と大幅に上昇した。
 一方、民間調査会社S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが同日発表したS&Pコアロジック・ケース・シラー全米住宅価格指数も前年同月比14.6%上昇と、伸び率が87年の統計開始以降で最大だった。
 コロナ危機による在宅勤務の増加で、米国では郊外に住宅を求める動きが拡大。低金利を受け、富裕層を中心に都市部以外でセカンドハウスを購入する動きも増え、住宅需要の拡大につながっている。
 米連邦準備制度理事会(FRB)からは「住宅市場で何が起きているのか、よく注意を払う必要がある」(ボストン連邦準備銀行のローゼングレン総裁)との声も出ている。 (C)時事通信社