今年度の最低賃金をめぐっては、労働者側が大幅引き上げを求める一方、日本商工会議所など中小企業団体は現状維持を強く求めている。最低賃金水準で雇用を確保している業種の中には新型コロナウイルス感染拡大の影響が今なお大きい宿泊・飲食などの事業者も多く、引き上げで廃業が増加する懸念があるためだ。
 日商の三村明夫会頭は「賃金水準は経営者の責任として余裕があれば上げるべきだ」と賃上げ自体が経済活性化につながることには理解を示す。一方、最低賃金については「(上げるような)客観的な情勢があるかしっかり見極めるべきだ」と強調。法律で強制的に最低賃金が引き上げられれば、「心が折れそうな業界の人たちがさらに苦しい状況に追い込まれることを非常に心配している」と現状維持を訴える。 (C)時事通信社