熊本県で災害関連死2人を含め67人が死亡、2人が行方不明となった昨年7月の豪雨災害から1年となった4日、被災した人吉市などで追悼式が開かれた。参列者が黙とうや献花をして犠牲者の冥福を祈った。
 人吉市の追悼式には約20人の遺族らが参列。全員で犠牲者に黙とうをささげた後、松岡隼人市長が「希望ある人吉市を創り上げるため、一丸となって町の再建に取り組んでいく」、蒲島郁夫知事が「誰一人取り残さないという強い思いを胸に、被災地の創造的復興と被災地の心の復興に取り組むことを誓う」と式辞を述べた。
 続いて、父の西橋欽一さん=当時(85)=と、母の恵美子さん=当時(82)=が人吉市の自宅で亡くなった西村直美さん(52)=北九州市=が遺族代表として「人間は弱く、自然災害に打ち勝つことは大変難しいが、人間には困難を乗り越え、よりよく生きようとする強さと気高さがあるということを伝えていきたい」と追悼の言葉を読み上げた。
 追悼式は被災地の住民から地元で行いたいとの強い要望があったことや、新型コロナウイルス感染防止の観点などを踏まえ、各市町村で分散して開催された。この日は八代市と津奈木町でも行われ、25日には芦北町、8月1日には球磨村でも行われる。
 豪雨は昨年7月4日に発生。熊本県南部を中心に大きな被害をもたらし、人吉市では災害関連死1人を含め21人が犠牲となった。熊本県によると、6月末時点で1611世帯3675人が今も仮設住宅や災害公営住宅で暮らしている。 (C)時事通信社