ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は開発中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンについて、1回接種後に8カ月にわたる長期の効果持続が確認されたと7月1日(米国時間)に発表した。インドで確認され世界各地で広がっているインド変異型(デルタ)株をはじめ、さまざまな変異株に対する持続的な活性も認められたという。

デルタ株など変異株で中和抗体が経時的に増加

 米・ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターの医師らが、同ワクチンの第Ⅰ/Ⅱa相試験サブスタディの被験者20例から採取した血液を用いて、どの程度の期間免疫応答が持続するかなどを検討した。

 その結果、1回接種によって生じた液性および細胞性免疫応答は、少なくとも8カ月間維持したことを確認した。また、ワクチン接種によって誘発されるウイルスに対するT細胞反応について調べたところ、 8カ月間持続することが示された。 

 さらに、デルタ株、南アフリカ変異型(ベータ)株、ブラジル変異型(ガンマ)株などに対する効果も検証。その結果、それらの変異株に対する中和抗体が産生され、経時的に増加し、平均中和抗体価は接種29日後よりも8カ月後の方が上回っていた。

1回接種タイプ、日本では5月下旬に承認申請

 J&JのSARS-CoV-2ワクチンは、アストラゼネカ製と同じウイルスベクターワクチンで、ファイザー製およびモデルナ製のメッセンジャー(m)RNAワクチンとはタイプが異なる。ウイルスベクターワクチンは、アデノウイルスなど感染力のあるウイルスに特定の遺伝子を組み込み人体に投与するが、ベクター(運び屋)としてアストラゼネカ製が『5型アデノウイルス』を使用しているのに対し、J&J製は『26型アデノウイルス』を使用している。1回の接種で済むのが特徴だ。
 
 日本国内では、同ワクチンは今年(2021年)5月24日に厚生労働省に承認申請された。承認されれば、ファイザー製、モデルナ製、アストラゼネカ製に続く4剤目となる。

(小沼紀子)