政府は8日午前、新型コロナウイルス感染症の専門家らでつくる基本的対処方針分科会を開き、東京都に緊急事態宣言を発令する方針を示し、了承された。期間は7月12日から8月22日までの6週間。東京五輪は7月23日から8月8日のため、開催期間全てが宣言の時期に含まれる。
 東京への発令は昨年4月、今年1月と4月に続き4回目。前回の宣言は6月21日に解除したばかり。インド由来のデルタ株の影響もあり、リバウンド(感染再拡大)を防げなかった。
 東京など10都道府県には現在、宣言に準じた「まん延防止等重点措置」が7月11日を期限に適用されている。このうち東京に隣接する埼玉、千葉、神奈川3県と大阪府は8月22日まで延長する。一方、北海道、愛知、京都、兵庫、福岡の5道府県は7月11日をもって解除する。
 沖縄県に発令中の緊急事態宣言も、7月11日の期限を8月22日まで延ばす。
 政府は宣言対象の東京と沖縄に関し、飲食店での酒類提供停止と午後8時までの営業時間短縮の要請を徹底する。西村康稔経済再生担当相は分科会で「(要請に応じた)飲食店に対する協力金の先渡しが可能となる仕組みを導入する」と述べ、支給迅速化に取り組む考えを示した。一方、酒類販売事業者に対し、酒類提供停止に応じない飲食店と取引を行わないよう要請する方針も示した。
 重点措置区域の飲食店での酒類提供はこれまで条件付きで認めていた。これに関し、加藤勝信官房長官は記者会見で「(今後は)酒類提供の停止を原則とし、知事の判断により緩和を可能とする」と明らかにした。
 政府は宣言対象地域での大規模イベントについては、人数上限5000人かつ収容率50%とし、午後9時までの時短要請を行う。これを踏まえ、少なくとも東京五輪の都内会場は原則「無観客」となる公算が大きくなった。 (C)時事通信社