4度目の緊急事態宣言の発令決定を受け、野党は8日、菅義偉首相の新型コロナウイルス対応を一斉に非難し、東京五輪・パラリンピックの中止・延期を要求した。与党は宣言を「やむを得ない」とし、五輪開催を支持した。
 野党は政府の五輪開催方針に変化がないことから、いったん「完全無観客」開催の主張を強めていたが、緊急事態宣言下での五輪となることが確実になり、従来のスタンスに戻った。
 立憲民主党の枝野幸男代表は記者団に、宣言解除と再発令が続くことを「同じ失敗を繰り返すのは政権担当能力の欠如だ」と批判。「今からでも遅くない。中止または延期を」と訴えた。「開くべきは五輪ではなく臨時国会だ」とも述べた。
 共産党の志位和夫委員長は記者会見で「国民に自粛を求めながら五輪をやるのは矛盾した態度だ。五輪中止の決断こそ最良のコロナ対策になる」と指摘。国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団に「宣言下の五輪は政策的失敗の象徴だ。安心安全の五輪にはならず責任は重い」と断じた。
 立民の安住淳国対委員長は8日、自民党の森山裕国対委員長と会談し、コロナ対応を議論するため早期の臨時国会召集を求めた。森山氏は衆参両院での閉会中審査実施を理由に難色を示した。
 一方、自民党の二階俊博幹事長はTBSのCS番組収録で、宣言について「思いも寄らぬこと」とし、「国民に迷惑を掛けないよう全力を尽くすべきだ。懸命に取り組む以外にない」と強調。五輪に関しては「努力してきた人たちに報いるようにしたい」と語った。
 公明党の北側一雄中央幹事会長は会見で「宣言発令はやむを得ない。五輪開催の前提で、いかに感染防止対策を実行するかが重要だ」と述べた。 (C)時事通信社