大学入試に関する文部科学省の有識者会議(座長・三島良直東京工業大前学長)は8日、大学入学共通テストでの英語民間試験活用と記述式問題導入を正式に断念し、各大学の個別入試で推進するよう求める提言を萩生田光一文科相に提出した。
 萩生田文科相は「しっかり対応したい」と述べた。提言を受け、文科省は今夏にも断念を正式決定するとともに、財政支援を通じて個別入試での推進を促す方針。
 提言では、民間試験活用に関し、新型コロナウイルス感染拡大で受検が中止されるなど「外部試験に過度に依存する仕組みの課題が認識された」と言及。これまで指摘されてきた地理的格差などの課題も残り、実現は困難と結論付けた。
 一方で、「話す」「書く」も含めた英語4技能を大学入試で評価することが望ましいとし、各大学の個別入試で民間試験などを活用すべきだとした。大学での英語教育の充実も訴え、卒業時に必要な英語力の水準を国が明示するよう求めた。
 記述式問題も、質の高い採点者の確保など課題が残り、共通テストでの導入は困難とした。その上で、個別入試でより高度な記述式などの出題を促した。 (C)時事通信社