東京商工リサーチが8日発表した2021年上半期(1~6月)の企業倒産件数(負債1000万円以上)は、前年同期比23.9%減の3044件だった。政府の資金繰り支援が倒産を抑制し、過去50年間で1990年に次ぐ2番目の低水準。ただ、新型コロナウイルス感染再拡大と緊急事態宣言発令などで夏以降、コロナ禍の打撃を受ける業種で息切れ倒産が増える恐れがあるという。
 負債総額は6.9%減の6116億円と4番目の低さだった。倒産件数の9割は従業員10人未満の企業が占め、全体の4分の3は総額1億円未満の小規模倒産だった。
 上半期の倒産の内訳では、コロナ禍の影響とみられる件数が762件(昨年2~6月は247件)と急増している。「時間の経過とともに、コロナ禍で打撃を受けた小・零細規模の企業、商店の息切れが顕在化している」という。コロナ関連倒産のうち、営業時間短縮や酒類提供制限を要請された飲食業は145件(同38件)、工事の先送りが響いた建設業は89件(同10件)、宿泊業は22件(同32件)だった。
 商工リサーチは、「東京五輪・パラリンピックの景気刺激効果は不透明」と指摘した上で、「倒産は夏以降、息切れ倒産が押し上げる形で増勢に転じる可能性が高まっている」とみている。 (C)時事通信社