新型コロナウイルス感染再拡大に伴い東京都に4度目の緊急事態宣言が発令されることなどで、個人消費が1兆円超消失するとの試算が8日、明らかになった。民間シンクタンクによると、消費の押し下げを通じ国内総生産(GDP)は約1兆円失われ、失業者は4万~5.5万人程度増える恐れがある。ワクチン接種進展で広がりつつあった景気回復期待は水を差された格好だ。
 第一生命経済研究所の永浜利広氏は、来月22日までの東京都への緊急事態宣言発令と沖縄県での宣言延長の経済影響を試算。個人消費は1.2兆円押し下げられ、3カ月後の失業者は5.5万人増加するとみる。一方、「9月下旬にワクチン接種率が4割を超えれば、今年度後半以降に個人消費は回復に向かう」と予測する。
 野村総合研究所の木内登英氏は、個人消費が1兆260億円減少し、失業者は4.1万人増えると指摘。東京五輪の経済効果について、無観客になるとチケット購入がなくなり、関連する消費支出も減少することで、観客を全て受け入れる場合に比べ1468億円分減少し、1兆6640億円になるとの試算を示した。 (C)時事通信社