集団予防接種の注射器の使い回しでB型肝炎ウイルスに感染した患者が、国に損害賠償を求めた訴訟の進行協議が9日、福岡高裁(岩木宰裁判長)であり、国側は慢性肝炎を再発した患者の救済に関する新たな基本合意書の素案を示した。4月の最高裁判決を踏まえ、賠償請求権が消滅する「除斥期間」の起算点を最初の発症時から再発時に改め、再発から提訴まで20年以内であれば給付金1250万円を支払う内容。
 原告側弁護団は、再発を立証するために、国が20年以上前のカルテなどの提出を求めていることに対し、「患者側に立証の高いハードルを課しており、迅速かつ全体的な解決につながらない」と反発。この日は合意に至らなかった。
 合意書は全国の同様の患者が対象で、全国弁護団と国側が同高裁で協議を続ける見通し。 (C)時事通信社