西村康稔経済再生担当相が8日の記者会見で、休業要請に応じず酒類を提供する飲食店の情報を金融機関に提供し、「金融機関からも応じてもらえるよう働き掛けを行ってもらう」とした発言を事実上撤回したことで、金融業界では9日夕、安堵(あんど)の声が広がった。
 発言が伝わった当初、金融機関側は「どういう趣旨か分からない」(大手銀行)、「突然の話で面食らっている」(信用金庫)と真意をつかみかねている様子だった。経済官庁からも「統制経済ではないので一般的には金融機関にそういうことは求めないのでは」といった声が漏れていた。
 昨年来、金融機関はコロナ禍で苦しむ事業者への資金繰り支援を続けている。「休業要請に従わないなら融資しない」といった現在の支援姿勢とは真逆のイメージを持たれることへの懸念も出ていた矢先の発言撤回に、「ひとまず安心」(別の銀行関係者)との声が上がった。 (C)時事通信社