五輪の聖火が9日、開催地東京に到着した。新型コロナウイルスの感染拡大で島しょ部を除く公道走行が中止となり、ランナーらは互いにトーチを重ね合わせる「トーチキス」で聖火をつないだ。
 公道走行に代わる点火式典の会場となった芝生広場「町田シバヒロ」(町田市)にはこの日、東京のリレー初日に走る予定だったランナーらが集まった。式典は無観客で、家族ら関係者がトーチキスを見守った。
 元テニス選手でスポーツキャスターも務める松岡修造さん(53)は「聖火の炎をつなげていくという役割はなかなかできることじゃない。感謝している」と話した。大会は一部を除く無観客開催が決まったが、「この特別なオリンピックだからこそ出てくる力もある。それを感じ、伝えていきたい」と真剣な表情で語った。
 1964年東京大会で日本選手団主将を務めた元体操選手の小野喬さん(89)は、「日本の選手も世界の選手も、精いっぱい最後まで頑張って試合に臨んでほしい」と大会に期待を込めた。
 一方、会場外では、「オリンピックを中止しろ」と声を上げたり、垂れ幕を持ったりして開催反対を訴える人たちの姿も見られた。 (C)時事通信社