全国知事会の新型コロナウイルス緊急対策本部が11日テレビ会議で開かれ、出席した知事からは開幕が近づく東京五輪について「開催を契機に感染が拡大することのないよう、安全な観戦スタイルを国民に呼び掛けるよう徹底してほしい」(鈴木直道北海道知事)など懸念の声が相次いだ。
 北海道では、道内で実施される五輪競技が全て無観客と決まった。鈴木氏は「緊急事態宣言の発令などもあり、やむを得ない」とした上で、政府に対し、テレビ観戦などを国民に促すよう要請。大阪府の吉村洋文知事は、知事会として「自宅で五輪を観戦して応援しよう」とのメッセージを打ち出すよう提案した。
 大村秀章愛知県知事は、感染リスクを避けるため、パブリックビューイング(PV)を全国的に控えるべきだと主張。佐竹敬久秋田県知事は「五輪の観戦が不要不急でないとは言えない。全競技無観客、これが一番いいのではないか」と主張した。
 丸山達也島根県知事は「五輪を介した感染拡大は避けられないだろう」と指摘。観客の扱いなどをめぐる政府や東京都の対応に一貫性がないとし、「国民・都民から得られる協力は著しく減退したのではないか」との見方を示した。
 一方、宮城県は、サッカー会場に1万人を上限として観客を受け入れる予定だ。村井嘉浩知事は「客を入れて行うことが決定し、もう準備を始めている」と述べ、知事会の提言に「全国で無観客」といった主張を盛り込まないよう求めた。
 同日の会議に東京都の小池百合子知事は欠席した。全国知事会長の飯泉嘉門徳島県知事は「しっかりと体調を整えていただき、緊急事態宣言下での五輪となるが、役割を務めていただければ」と語った。 (C)時事通信社