【シドニー時事】オーストラリア最大都市シドニーでロックダウン(都市封鎖)が導入されて2週間以上が経過したが、新型コロナウイルスの感染拡大は抑制できず、新規感染者が12日、今年最多となった。感染抑制の切り札と位置付けるワクチン接種が進んでいないためで、当局は接種の促進に躍起となっている。
 東部ニューサウスウェールズ州は12日、コロナの1日当たりの新規市中感染者が112人になったと発表した。州内でインド由来のデルタ株が先月に確認されてから感染者が増加。11日には今年初の死者も出た。ベレジクリアン州首相は「現時点ではロックダウンがどのくらいの期間になるのか答えは分からない」と指摘し、16日まで延長されたロックダウンが長期化する可能性について警告した。
 豪州で、予防効果が高くなる2度の接種を受けた16歳以上は全体の約11%にとどまる。同国では当初コロナ感染が深刻ではなかったため、ワクチンの調達が後回しとなり、主力の米ファイザー製ワクチンが不足していることが接種率の低さの背景にある。
 政府はファイザー製の調達を進め、国内供給を今月中にこれまでの約3倍に当たる週約100万回分に増やす。原則60歳以上に使用しているため余っている英アストラゼネカ製も、60歳に満たなくても接種できる措置を決めた。また、接種を促すため、コロナで深刻な症状となった患者の姿を描写した動画などを使った啓発キャンペーンを開始した。 (C)時事通信社