2021年版防衛白書は、気候変動が安全保障環境に与える影響を記述するとともに、防衛省・自衛隊が取り組む再生可能エネルギーの導入状況を紹介した。
 白書は、各国で「気候変動を安全保障上の課題と捉える動きが広がっている」と指摘。「気候変動による複合的な影響に起因する水、食料、土地などの不足は、資源をめぐる争いを誘発・悪化させる恐れがある」などと懸念した。
 「異常気象の増大は大規模災害の増加や感染症の拡大をもたらすと考えられる」とも記述。各国で災害救援、医療支援、人道復興支援活動などの任務が増大することが見込まれると危機感をにじませた。
 防衛省によると、日本国内では相次ぐ豪雨災害などの影響で、自衛隊の災害派遣の延べ活動人員は、2018、19年度の2年連続で100万人を超えた。人員確保のために予備自衛官も招集されている。
 白書は気候変動対策の一環として、防衛省・自衛隊が取り組む再生可能エネルギーで発電された電気(再エネ電気)の利用状況を紹介。
 20年度の再エネ電気調達施設は151施設だったが、21年度は526施設に増加。防衛省・自衛隊全体の予定使用電力量の5割近くを再エネ電気で調達する見込み。防衛省・自衛隊は、日本政府全体の約4割の電力を使用している。
 主な再エネ電気導入の自衛隊施設は、東千歳駐屯地(北海道)、大湊地方総監部(青森県)、浜松基地(静岡県)、岐阜基地(岐阜県)、鹿屋航空基地(鹿児島県)など。 (C)時事通信社