【北京時事】今年4~6月期の中国の経済成長率は7.9%となり、1~3月期(18.3%)を下回った。ただ、新型コロナウイルスの早期封じ込めで前年同期に景気が急回復した影響が大きく、前期比の伸び率は1.3%と、1~3月期(0.4%)から加速した。一方、原材料価格の高騰など先行き不透明感も根強く、政府は景気の下支えを強化する方針だ。
 経済のけん引役となったのは、輸出と不動産開発投資だ。上半期の輸出はコロナワクチンの世界的な普及に伴う堅調な外需に支えられ、前年同期比で39%増加。貿易黒字は2515億ドル(約27兆6000億円)と6年ぶりの大きさだった。不動産開発投資も上半期は15.0%増と好調を維持した。
 一方、下半期は一段と成長が鈍化する見通しで、輸出の減速やコロナ禍による先送り需要の減退など、懸念がくすぶる。国家統計局が発表した6月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は3カ月連続で低下した。同月の卸売物価指数は原材料の高騰を受け、約13年ぶりの高水準で推移。これがそのまま物価高につながる可能性は高くないものの、企業の業績悪化を招き、景気を圧迫するとの観測が強まっている。
 こうした中、中国人民銀行(中央銀行)は15日、金融機関から預金を強制的に預かる比率である預金準備率を0.5%引き下げた。1年2カ月ぶりの金融緩和で約1兆元(約17兆円)の資金を放出。米国をはじめ世界的に緩和の「出口」を模索する動きが強まる中での追加緩和の決定は、危機感の裏返しとも言える。 (C)時事通信社