【カンヌ(仏)時事】新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、飲食店の営業規制や移動制限が解除された欧州で、感染力の強いデルタ株の拡大により再び規制が強化されつつある。地元メディアによれば、夏休みシーズンに入り人の移動が増えたことや、若者がバーやナイトクラブに集まるようになったことが背景にあるとみられる。
 フランス紙フィガロ(電子版)によると、16日に確認された過去24時間以内の新規感染者数は約1万1000人に上り、5月末以来最高を記録した。
 スペインに近い仏南部のピレネーゾリオンタル県では、17日に屋外でのマスク着用義務が復活。ビーチや広い自然空間を除き、8月2日まで規制が続く。また、飲食店を除いて公共の場での飲酒も禁止となる。
 マクロン仏大統領は今月12日、9月15日以降は医療従事者にワクチン接種を義務付けると発表した。7月21日以降は、美術館などの文化施設、8月1日以降は飲食店や長距離鉄道を利用する際、ワクチン接種か検査の陰性結果を証明する「衛生パス」の提示が必須となる。
 仏政府はワクチン接種率を高めて感染拡大を防ぎ、店舗休業などの経済的影響の大きい規制を避けたい考えだ。ただ、ワクチン接種の義務化とも受け取れる新たな方針に国民は反発。「接種しない自由」を求めて、各地で抗議行動が行われている。
 感染者が急増しているスペイン北東部カタルーニャ自治州では、バルセロナなど複数の都市で夜間外出禁止令が再発動。午前1~6時の間は外出が禁じられ、少なくとも23日まで継続する。アラゴネス州首相は16日、ツイッターに「難しい対策だが感染を抑制するために必要だ」と投稿した。 (C)時事通信社