【ワシントン時事】バイデン米政権が20日の発足半年を前に、新型コロナウイルス対策で難題に直面している。順調に減少してきた感染者数や死者数が、ここに来てワクチン未接種者の間で増加。ワクチンの効果や副反応に関する「誤情報」の拡散が一因とされており、こうした誤情報対策が課題として浮上してきた。
 「(ウイルスの)感染拡大が起きているのは、ワクチン未接種者の間でだけだ」。バイデン氏は16日、ワクチン関連の誤情報拡散が未接種に影響しているとして、フェイスブック(FB)などインターネット交流サイト(SNS)の対応が不十分だと批判。「彼らは人々を殺している」と語気を強めた。
 疾病対策センター(CDC)の集計によると、7日間の平均で見た米国内の1日当たりの新規感染者数は、1月のピーク時の約25万人から6月下旬に1万1000人台にまで減少したが、ここに来て2万5000人に増加。ピーク時の3500人超から160人前後にまで減っていた1日当たりの死者数も、再び200人を超えている。
 感染力の強いデルタ株の拡散に加え、各地で経済活動や移動の規制緩和が進み、行楽や店内飲食の機会が増えたことが、感染拡大の背景にあるとみられる。
 一方、米国内のワクチン接種は16日時点で延べ約3億3700万回。18歳以上の68%が少なくとも1回の接種を受けたが、この割合は伸び悩んでいる。ホワイトハウスのザイエンツ・コロナ対策調整官は、16日の会見で「データを見る限り、新たな入院患者や死者は、ほぼ全員がワクチン未接種者だ」と述べ、ワクチン普及に力を入れる必要性を訴えた。
 SNSに対しては、議員や専門家からも誤情報対応に問題があると批判する声が上がっている。これに対しFBの広報担当者は、ロイター通信に「これまでに20億人以上が、新型コロナやワクチンに関する信頼できるFBのページを閲覧した」と主張。「FBが命を救っていることは、事実によって示されている」と反論した。 (C)時事通信社