【ニューヨーク時事】19日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が今年最大の下げ幅を記録した。新型コロナウイルス変異株への感染が世界的に広がる中、米国でも感染者数が急増。西部カリフォルニア州の一部などではマスク着用を再び義務化する動きが出ており、景気回復鈍化への警戒が強まった。
 米国では今春以降、新型コロナのワクチン普及を背景に、経済活動の正常化が急速に進んだ。今年の実質GDP(国内総生産)伸び率は7%近くに達する見通し。ダウ平均は高成長を織り込む形で上昇し、史上最高値圏での取引が続いていた。
 ただ、コロナ変異株への感染が世界的に拡大。7月に入り、米国でも感染の広がりが鮮明になっている。米疾病対策センター(CDC)によると、7日間平均で見た1日当たりの感染者数は先週末に約3万人と、6月末から2倍超に膨らんだ。市場では株を売り、安全資産とされる債券を買う動きが活発化し、長期金利は低下(債券価格は上昇)した。
 もっとも、ダウ平均は最高値圏で推移していただけに「持ち高調整の売りが出やすい状況だった」(市場関係者)との声は多い。米著名投資家のビル・アックマン氏はCNBCテレビに対し、変異株は経済活動再開への脅威にはならず、「今秋には非常に力強い経済がやってくる」と述べ、楽観的な見方を示した。 (C)時事通信社