楽天グループは、昨年(2020年)12月からタカラバイオと共同開発した「新型コロナウイルス唾液PCR検査キット」を用いたPCR検査サービスを受検した1万3,000例以上を対象に、日常生活および免疫機能に関する14項目のアンケートを実施した。解析の結果、PCR検査陽性者の方が陰性者に比べ、ソーシャルディスタンスを気にしなかったり、睡眠時間が短かったりする傾向が見られたという。

陽性者で対面業務およびマスク常用がやや多い傾向

 今回の調査データの回収期間は2020年12月~21年5月。調査票への記入は受検結果の通知前とし、1人の受検者が複数回検査を受けた場合は、その都度調査票への記入を認めた。解析可能だったのは12,619例で、内訳は男性8,615例(68.3%)、女性4,004例(31.7%)、陽性(疑いを含む)38例(0.3%)、陰性1万2,581例(99.7%)となっており、無症状の受検者が多数を占めていた。年齢層としては、40歳代が3,171例(25.1%)と最も多かった。

 過去1カ月間における日常生活について解析した結果、対面業務の頻度が「ほぼ毎日」「週に2~3日」と高かったのは陽性群87.5%、陰性群81.1%で陽性群が6.4ポイント高く、マスクについては「人混みにかかわらず常時着用している」と回答したのは陽性群92.1%、陰性群88.5%と、陽性群で3.6ポイント高かった(図1)。

図1. 過去1カ月間におけるマスクの着用状況

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陰性者で密の回避や食生活への意識が高く、睡眠時間も長い傾向

 一方、手洗いを「常に心掛けている」「しばしば心掛けている」と回答したのは陽性群で86.9%だったのに対し、陰性群は95.2%、他人と密に接しないよう「気を付けている」「しばしば気を付けている」と回答したのは陽性群68.4%、陰性群87.9%となっており、陰性群でそれぞれ8.3ポイント、19.5ポイント高かった。

 また、1日の平均睡眠時間は「4時間より少ない」「4~5時間未満」「5~6時間未満」の合計が陽性群57.9%、陰性群47.8%であり、陰性群で睡眠時間が長い傾向が見られた。

 過去3カ月間における食生活については、野菜またはヨーグルトなどを取り入れた食事を「ほぼ毎日食べた」「週に3~4回は食べていた」と回答したのが陽性群65.8%、陰性群75.0%と陰性群で9.2ポイント高く、不足しがちなビタミンの摂取に対する意識の高さが示唆された。

 なお、過去3カ月間おいて感じた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不安や恐怖、ストレスなどの程度では、「非常に強く感じていた」「少し感じていた」と回答したのが陽性群39.5%、陰性群51.5%と陰性群で12.0ポイント高かった(図2)。

図2. 過去3カ月間において感じたCOVID-19に対する不安や恐怖、ストレスなどの程度

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(図1、2とも楽天グループ公式サイトより作図)

COVID-19への不安が感染リスクに対する意識の高さに?

 調査の結果を受け、楽天グループは「PCR検査陰性者の方がCOIVD-19に対する不安やストレスを強く感じている傾向が見られ、この点が手洗いやソーシャルディスタンスの確保および、健康管理に対する意識の高さにつながっている可能性がある」との見解を示した。また、「個人の日常生活における行動や意識が、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染予防につながる」とし、「調査結果を日常活動での注意喚起につなげてほしい」としている。

 調査結果詳細は、楽天グループ公式サイトで公開されている。

(須藤陽子)