7月に就任した金融庁の中島淳一長官(58)は3日、インタビューに応じた。新型コロナウイルス感染拡大の影響が地域経済に広がる中、地方銀行や信用金庫など地域金融機関の将来像について「時間軸を持って経営基盤の強化を着実に進めてほしい」と述べ、再編も視野に金融機能向上への自主的な取り組みを求めた。
 中島氏は「人口減少、継続的な低金利の中で地域金融機関は厳しい経営環境が続いている」と指摘。コロナ禍による打撃が大きい飲食、宿泊をはじめ、幅広い業種の資金繰りや今後の再生を地銀などが支援するには「金融機関自身がしっかりとした経営資源を持つ必要がある」と、適切な融資や業務改革で収益や健全性を確保する重要性を強調した。
 政府・日銀は既に、地銀などの合併・統合を後押しする新制度をとりまとめている。中島氏は地域金融機関に対し、再編促進策の活用を含め、「丁寧に対話し、支援していく」と語った。
 2月末以降、システム障害が頻発したみずほ銀行については、現時点で金融検査で原因を分析しているとして「(検査結果を受けた行政措置を通じて)業務改善につなげてもらう」と述べた。
 脱炭素などを軸としたESG(環境・社会・企業統治)投資の国際的なルール作りが進む中、金融庁として、関連投資の適切さを認証する仕組みや企業開示の指針を整えると説明。日本の実情に合った形で「国際的な議論をリードしたい」と意欲を示した。 (C)時事通信社