日本航空とANAホールディングスの2021年4~6月期連結決算が3日、出そろった。両社とも新型コロナウイルス感染拡大で大きな打撃を受けた前年同期に比べれば、赤字幅は縮小した。しかし、回復の勢いは期初の想定よりも力強さを欠く上、7月下旬からは感染者数が爆発的に拡大。今後、需要が腰折れとなれば、早期の赤字脱却に黄信号がともりかねない。
 両社とも渡航制限を背景に国際線の利用が低水準で推移する中、前年同期と比べた国内旅客収入はほぼ倍増。主要国の景気回復に伴い貨物収入も大幅な伸びを記録した。また、人件費の抑制や機動的な減便といったコスト削減策も奏功。4~6月期純損益の赤字額は前年同期から日航が約4割圧縮され、ANAも半分以下に減少した。
 しかし、両社が22年3月期通期で黒字化を達成するには、夏以降の観光需要などを取り込んでさらに収益を改善し、既に発生した損失を挽回する必要がある。
 日航の菊山英樹専務は3日のオンライン記者会見で、ワクチン接種が進めば国内線の需要が急回復する可能性があると期待を示した。ただ、最近の爆発的な感染拡大で「需要の戻りの見立ては難しい」と語り、暗中模索が続く。 (C)時事通信社