政府が新型コロナウイルス感染者のうち重症者や重症化リスクの高い人以外は自宅療養を基本とする方針を示したことについて、感染拡大地域の自治体からは、自宅療養を進める場合は容体急変に備え、往診する医師や看護師の確保など態勢整備が必要とする意見が聞かれた。
 東京都幹部は、感染者は入院や宿泊療養が理想としつつ「これだけ感染者数がいると、なかなかそうはいかない」と語る。ただ、現在約1万2000人いる自宅療養者も増え続けており、対応に追われているのが実情だ。
 都では現在、保健所と都のフォローアップセンターが手分けして自宅療養者の容体をチェックしている。担当者は態勢を強化したい意向だが「看護師の確保が難しく、めどがついていない」と述べ、必要に応じて在宅で医師の診断が受けられる態勢を整える必要もあると強調した。
 大阪府の吉村洋文知事は、今後患者が急増すれば政府方針を採り入れる考えを示唆しつつも、自宅療養は容体急変や家庭内感染のリスクがあるとして「軽症者を原則宿泊療養させる方針は当面変えない」と強調。自宅療養を進める際は医師による往診などの態勢整備とセットにすべきだと主張した。
 千葉県担当者は「医療逼迫(ひっぱく)を防ぐために入院患者を絞り込む国の考え方は理解できる」と評価。県は既に判断スコアを設けて入院の優先順位を付けており、この運用を続ける考えだ。 (C)時事通信社