【ワシントン時事】新型コロナウイルスの感染者が再び増加している米国で、ワクチン接種やマスク着用をめぐる「地域差」が目立っている。バイデン大統領は3日の演説で、感染防止策に後ろ向きな共和党の州知事に「協力しないなら、せめて正しい事をしようとする人の邪魔をしないでくれ」といら立ちをあらわにした。
 疾病対策センター(CDC)によると、2日までの7日間の平均で見た1日当たりの感染者数は8万4000人強で、6月下旬から7倍以上に増加。新規入院患者や死者も増えている。
 バイデン氏は先週、連邦機関の職員や請負業者らにワクチンを接種するか、さもなければ定期的な感染検査に加え、庁舎内でのマスク着用と対人距離の確保を義務付けると表明した。また、接種を受けた人に100ドル(約1万1000円)を支給するといった接種促進策を講じるよう、州や自治体に呼び掛けた。
 ニューヨーク市のデブラシオ市長は連邦政府の要請に先立ち、100ドル支給を発表。3日には飲食店やスポーツジム、劇場などの娯楽施設に入る際、客と従業員にワクチン接種歴の提示を義務付ける方針を明らかにした。従業員に接種を義務付ける民間企業も増えている。
 一方、フロリダ州のデサンティス知事やテキサス州のアボット知事は、接種やマスク着用の義務化に強く反対している。両知事とも共和党で、トランプ前大統領に近いことで知られる。
 フロリダ、テキサス両州で、全米の新規感染者の約3分の1を占める。バイデン氏は演説で「テキサスでは、州立大教員がワクチンを接種していない学生にマスク着用を命じたら、罰金を科される」と指摘。そうした施策が感染防止の障害になっていると批判した。 (C)時事通信社