広島は6日、76回目の原爆忌を迎える。広島市中区の平和記念公園では、午前8時から「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」(平和記念式典)が開かれ、被爆者や遺族、菅義偉首相らが参列する。国連のグテレス事務総長は昨年同様、ビデオメッセージを寄せる。
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、参列者は昨年に続き例年の1割以下にとどめられ、今年は778人が平和への誓いを新たにする予定。他方、昨年は中止された高校生による合奏と合唱は、規模を縮小して実施される。
 松井一実市長は平和宣言で、核兵器廃絶が「市民社会の総意」となるよう、被爆の実相を「守り、広め、伝える」活動を続けることで、各国指導者の政策転換を促すことを誓う。
 各国に対しては、「核により相手を威嚇する発想から、対話を通じた信頼関係を基に安全を保障し合う発想への転換」を呼び掛け、核軍縮の履行を求める。
 日本政府には、1月に発効した核兵器禁止条約を批准し、第1回締約国会議に参加するよう要望。7月に原告全員の勝訴が確定した「黒い雨」訴訟に関し、早期救済と援護政策の拡大を訴える。
 原爆忌前日の5日夜には原爆ドーム前で鎮魂と慰霊の火をともす「かがり灯」が行われ、集まった市民らが静かに見守った。
 厚生労働省によると、被爆者健康手帳を持つ人は今年3月末時点で全国に12万7755人。平均年齢は83.94歳で昨年より0.63歳高くなった。 (C)時事通信社