菅義偉首相は6日、広島市で記者会見し、原爆投下直後に降った「黒い雨」訴訟をめぐり、原告と同様の事情を抱える人について「速やかに広島県・市と対応、方向を決めて救済していきたい」と表明した。被爆者健康手帳の早期交付などを検討する見通しだ。
 広島、長崎両市などが批准を求める核兵器禁止条約に関し、首相は「米国を含む核兵器国、また非核兵器国からも支持を得られていない」と指摘。その上で「署名する考えは現在ない。締約国会議へのオブザーバー参加も慎重に見極める」との考えを示した。
 首相はまた、東京五輪と新型コロナウイルス感染拡大の関連性について「五輪が感染拡大につながっているという考え方はしていない」と否定。テレワークや交通規制により、東京都内の繁華街で、人の流れが開催前と比較して増えていないことなどを理由に挙げた。
 24日に開幕する東京パラリンピックの観客の扱いをめぐっては「五輪が閉会した後に(政府や大会組織委員会などの)5者協議で判断する。緊急事態宣言下のスポーツイベントの一般ルールや、今後の感染状況が、判断の材料になる」と強調した。
 一方、衆院解散・総選挙に関しては「新型コロナ対策を最優先するのは当然だ」と述べるにとどめた。 (C)時事通信社