ペットを想像させる癒やし系ロボットに注目が集まっている。人間を手伝うなどの機能はないものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受け「在宅のお供に」と買い求める人が増加。人との接触が減った高齢者の孤独・孤立対策として、老人ホームに導入されたケースもある。
 ロボットメーカー「ユカイ工学」が2018年に発売したクッション型ロボット「Qoobo(クーボ)」は、なでる強さに応じて「尻尾」を振る。ペットを自宅で飼えない人のために、イヌやネコの尻尾に着目して開発した。
 同社によると、政府が初めて緊急事態宣言を出した昨年4月以降に売り上げが急増。「在宅勤務のお供に最高」「一緒に昼寝する相手ができた」との感想が寄せられた。同年12月には音に反応する小型のシリーズも発売した。
 パナソニックも家庭用ロボットの開発に参入した。ニット生地で覆われた球体の「NICOBO(ニコボ)」は「気ままな同居人」がコンセプト。言葉を少しずつ覚え、寝言を言うこともあり、一般発売を検討している。
 鳴いたり体を動かしたりして感情を表現するアザラシ型のロボット「パロ」は、産業技術総合研究所が「アニマルセラピー」を研究して作製。パロと触れ合うと、うつや認知症の症状が改善されるとの実験結果が得られた。
 新型コロナ感染拡大以降、老人ホームなどで高齢者と家族の面会制限が続いた。産総研によると、孤独感を深めないよう、家族や施設がパロを高齢者に贈る動きが相次いだという。
 産総研の柴田崇徳上級主任研究員(ロボット工学)は「触ることで(本人が持っている)ペットのイメージが引き出せる。普通のぬいぐるみよりも人と深く関わり、生活の質を高めてくれるため、セラピー効果は大きい」と語った。 (C)時事通信社