520人が死亡した日航機墜落事故から36年となるのを前に、墜落現場となった「御巣鷹の尾根」がある群馬県上野村では11日夕、約200個の灯籠が河原に並べられ、ろうそくを模した発光ダイオード(LED)の電灯がともされた。
 遺族らは例年、事故前日の8月11日に尾根の麓を流れる神流川で灯籠流しを実施してきた。しかし、新型コロナウイルスの影響で昨年は中止に。今年も感染防止のため遺族が集まって灯籠を川に流すことはやめ、代わりに黒沢八郎村長らが点灯した。
 「今年も会いに来ました」「二人のこと忘れないよ」「祈る!空の安全!」。薄暮の中、灯籠に明かりがともると、遺族が描いた絵や故人へのメッセージが浮かび上がった。墜落時刻の午後6時56分には、村職員ら関係者が黙とうをささげ、事故の再発防止と犠牲者の冥福を祈った。
 この日は遺族らでつくる「8・12連絡会」事務局長で、次男健君=当時(9)=を亡くした美谷島邦子さん(74)=東京都大田区=も河原を訪れ、「36年たっても悲しみを言葉にして伝えたい。慰霊の気持ちは全く変わらない」と語った。
 12日は遺族らが御巣鷹の尾根に慰霊登山する。夜の追悼慰霊式は、昨年に続き規模を縮小して開かれる。 (C)時事通信社