【シリコンバレー時事】米英が拠点のNGO「デジタルヘイト対抗センター(CCDH)」の調査によると、インターネット交流サイト(SNS)上で新型コロナウイルスワクチンに反対し誤情報を広げる中心的な12人は少なくとも計3600万ドル(約40億円)の収益を上げている。雇用も生み、産業の体を成してきた。こうした現象が、根強い米国内のワクチン忌避を支えている。
 最も収益を上げたのはジョゼフ・マーコラ医師で721万ドル(約8億円)。自らのサイトで「ワクチンが遺伝システムを破壊する」などと訴えている。寄付した先の団体がSNS上でこうした主張を共有し読者を広げてきた。ケネディ元大統領のおいロバート・F・ケネディ・ジュニア氏も反ワクチンの活動家で、294万ドル(約3億2000万円)も稼いだ。
 この12人は、SNS上で影響力を持つ代表的な「インフルエンサー」だ。反ワクチン投稿の3分の2をこの12人が作成していると考えられている。フォロワーは計6200万人に上り、計266人の雇用も生んだ。さらに巨大IT企業にも広告収入など11億ドル(約1200億円)の経済価値をもたらしたと計算されている。
 CCDHは、SNSが発信や動員、資金調達の戦略拠点になっていると指摘する。CCDHのイムラン・アーメド最高経営責任者(CEO)は「SNS企業が危険なデマの拡散に加担し利益を得ている。その代償は社会が払わされることになる」と警告し、誤情報の発信源を断つよう求めた。 (C)時事通信社