厚生労働省は、人工呼吸器の管理やたんの吸引などが日常的に必要な「医療的ケア児」への支援強化に乗り出す。さまざまな相談にワンストップで対応する「医療的ケア児支援センター」を設置・運営する都道府県に対し、スタッフの人件費や関係機関との会議開催費などを補助することを検討。2022年度予算概算要求に関連経費を盛り込む方向で調整している。
 厚労省によると、在宅の医療的ケア児は全国に約2万人いるとみられる。本人と家族を包括的にサポートするため、センターの設置促進を求める議員立法の医療的ケア児支援法が今年6月に成立。9月18日に施行される。
 医療的ケア児の支援には、医療・教育機関や市区町村など、さまざまな分野の関係者の協力が不可欠。ただ、相談を一括して受け付ける窓口を設ける都道府県は少ないとみられ、本人と家族を支える場を望む声が上がっていた。
 センターの運営は都道府県が直接担うか、指定する社会福祉法人などに委託できる。医療的ケア児の人数は地域によって差があるため、厚労省はセンターやスタッフの数などに統一的な基準は設けていない。ただ、保健師ら一定のノウハウを持つ人を含めた配置が望ましいとしている。
 センターは相談内容に応じて、各種支援サービスに関する情報提供や関係機関との調整を行う。看護師を配置し医療的ケア児を受け入れている学校を紹介したり、介護に当たる家族が休息を取れるよう医療的ケア児を預かるショートステイサービスの利用を提案したりすることなどを想定している。 (C)時事通信社