政府は13日、新型コロナウイルスの全国的な感染急増を受け、東京、大阪など6都府県に発令中の緊急事態宣言の対象地域拡大に向けた検討に入った。自治体の状況を慎重に見極めつつ、来週にも可否を判断する。31日までの期限については、解除困難との見方が出ている。
 菅義偉首相は13日、西村康稔経済再生担当相ら関係閣僚と首相官邸で協議した。その後、記者団に「東京の医療体制は極めて厳しい状況にある」と危機感を強調。不要不急の外出自粛などを改めて呼び掛けた。
 内閣官房の資料(12日時点)によると、まん延防止等重点措置を適用中の13道府県では、人口10万人当たりの療養者数、10万人当たりの新規感染者数(直近1週間)の割合が、いずれも宣言発令の目安となる「ステージ4」相当となった。このうち茨城、福岡は既に、宣言発令を国に要請。京都、兵庫も要請を視野に、国と協議する方針だ。
 宣言拡大について、政府内には「効果が見通せなければ意味がない」(関係者)などと慎重意見もある。これに対し、西村氏は12日、記者団に「必要となれば機動的に対応したい」と明言した。
 宣言地域では依然、感染収束の兆しが見えない。東京の新規感染者数は13日、5773人と過去最多を更新。事態の深刻化は明らかで、政府関係者は「宣言の月内解除はかなり難しい」との認識を示した。
 政府の新型コロナ対策分科会は12日、東京での人出半減などを求める緊急提言を公表した。これを受け、首相は13日、記者団に「商業施設などでの人流抑制にしっかり取り組みたい」と表明。今後、集中的に対策強化を図った上で、その効果を踏まえて宣言の扱いを決定する方針だ。 (C)時事通信社