キャンピングカーの販売が好調だ。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「密」を避けて個人や家族で手軽に楽しむ旅行が人気となっている。キャンプ場以外での使用例も増え、「一部のアウトドア好き」のイメージがあった車中泊旅行が普及するかもしれない。
 「2020年の契約総額はコロナ禍前の19年の2割増」―。キャンピングカー大手ナッツ(福岡県遠賀町)の荒木賢治社長は売れ行きをこう強調する。増加傾向は21年に入っても続き、受注好調で生産が追い付いていない。納車まで1年半かかる車種もあるという。
 1000万円以上の本格車種もあるが、売れ筋はトヨタ自動車の商用バン「ハイエース」などがベースの500万円前後。「手頃な価格と約半年の短い納期がビギナー需要をつかんだ」(荒木氏)という。
 キャンプ場のイメージがあるキャンピングカーだが、実際は地方の「道の駅」や車中泊施設で利用されることが多い。業界団体の日本RV協会の担当者は「食事は外食などで簡単に済ませ、家族やペットと旅を楽しむスタイルが30~60歳代の人気を呼んでいる」と話す。
 キャンピングカーの国内保有台数は16年に10万台を突破。20年は16年から約3割増の12万7400台に増加した。「コロナ禍でテレワークや災害時の活用といったレジャー以外のニーズも高まってきた」(荒木氏)といい、今後も需要の拡大が見込まれる。 (C)時事通信社