米食品医薬品局(FDA)は8月6日、ポンペ病の酵素補充療法製剤アバルグルコシダーゼ アルファ(商品名Nexviazyme)を承認したと発表した。同薬は1歳以上の遅発型ポンペ病患者を治療対象とするもので、日本でも昨年(2020年)11月に希少疾病用医薬品の指定を受け、今年1月にサノフィが承認申請している(関連記事「ポンペ病の新規の酵素補充療法製剤を申請」)。

新たな治療選択肢に

 ライソゾーム病の一種であるポンペ病では、グリコーゲンの代謝酵素である酸性α-グルコシダーゼ酵素(GAA)の欠損または活性低下によって骨格筋や心筋にグリコーゲンが蓄積する。それが筋力低下および呼吸器不全、心不全などを引き起こし、早死につながる。乳児型(生後2カ月ごろ症状発現)と遅発型(1歳前後〜成人で発症)があり、乳児型は未治療では2歳までに全例が死亡する。

 アバルグルコシダーゼ アルファは、静注投与によりGAAを補充することでグリコーゲンの蓄積を抑制する。従来薬と比べた臨床試験で、同薬投与により従来薬と同等に肺機能が改善することが認められた。一般的な副作用は頭痛、疲労、下痢、嘔気、関節痛、めまい、紅斑など。深刻な副作用にはアナフィラキシー反応、呼吸困難、発熱などが含まれた。

 FDA医薬品評価研究センター(CDER)希少疾患・小児・泌尿器・再生医療部門部長のJanet Maynard氏は「今回の承認により、ポンペ病患者に対する酵素補充療法の新たな治療選択肢が得られた」と述べ、「FDAは、引き続きポンペ病を含む希少疾患に対する安全で効果的な新規治療法の開発を進めていきたい」と展望している。

 同薬はFast Track(優先承認審査)、Priority Review(医薬品優先審査)、Breakthrough Therapy(画期的治療薬)に指定され、希少疾患用医薬品の指定も受けている。

(慶野 永)