【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は15日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の式典で演説し、日韓の懸案や新型コロナウイルスなどに「共同対応」するため「(日本との)対話のドアを常に開いている」と述べ、協議を通じた問題解決に改めて意欲を示した。「韓日両国が知恵を集め、困難を共に克服し、隣国らしい協力の模範を示すことを期待する」と訴えた。
 歴史認識の問題に関しては、「国際社会の普遍的な価値と基準に合わせた行動で解決していく」と主張した。しかし、日本側が求めている元徴用工問題などの懸案解決に向けた具体的な提案はなかった。
 文氏は「(日韓は)国交正常化以降、長らく民主主義と市場経済という共通の価値を基盤に分業と協力を通した経済成長を共に成し遂げることができた」と強調。「今後も両国が共に行かねばならない方向だ」と語った。
 7月の東京五輪開会式に合わせた文氏の訪日と日韓首脳会談開催は、韓国側が十分な成果を見込めないと判断し、見送られた経緯がある。
 一方、対北朝鮮関係について文氏は「統一には時間がかかっても、南北が共存し、非核化と恒久的平和を通じて、北東アジア全体の繁栄に寄与する『韓(朝鮮)半島モデル』をつくり出せる」と強調したほか、新型コロナ対策で北朝鮮と協力したい意向を重ねて主張。ただ、間もなく始まる米韓合同軍事演習をめぐり北朝鮮側が韓国への非難を強めていることには直接言及しなかった。 (C)時事通信社