新型コロナウイルス禍で大打撃を受けた米ニューヨークの日本食レストラン。ワクチン普及や営業規制緩和に伴い最悪期は脱したが、課題は山積している。昨年4月に創設された業界団体「ニューヨーク日本食レストラン協会(NYJRA)」の八木秀次理事長(72)に現状を聞いた。
 ―コロナ禍の影響は。
 コロナ前は市内で約1000店の日本食店が営業していたが、10%ほどが廃業し、5~10%が休業しているようだ。私自身も6店を完全に閉め、今は11店を営んでいる。
 ―現在直面している課題は。
 コロナ前に働いていた料理人らが職場に戻ってこない。郊外への引っ越しや手厚い失業手当などが原因だ。大手でなければ、人材確保に向けた賃金引き上げなどの待遇改善を行うのは難しい。
 ―市は飲食店で客と従業員にワクチン接種歴の提示を義務付ける。
 9月13日から本格的に導入される。人手不足の中、確認作業の負担は重い。
 ―団体の活動内容は。
 頻繁な規制変更に対応するため、メールやセミナーを通じて加盟店に情報を発信している。政治活動にも力を入れており、バーの営業が禁止された際は市に陳情し、すしバーを除外してもらった。
 ―今後の抱負は。
 電力や食材の共同購入などあらゆる手段を通じ、加盟店の経費削減を目指したい。日本人が経営する日本食店が2割程度に減る中、しっかりとした料理を提供し、日本の食文化を将来に残せるよう取り組む。 (C)時事通信社