第103回全国高校野球選手権の大会本部は17日、出場校の宮崎商(宮崎)と東北学院(宮城)について、出場辞退を受理したと発表した。
 宮崎商は選手ら13人が新型コロナウイルスの陽性判定を受け、保健所の判定による濃厚接触者も8人。緊急対策本部は集団感染と判断した。
 東北学院は1回戦勝利後、選手1人の陽性が判明。濃厚接触者も選手ら4人と特定されたが、大会側は個別感染と判断し、2回戦への準備を進めていた。しかし、17日夕、試合に出場することで当事者が特定される恐れがあり、生徒の将来に影響を及ぼす可能性があるため、学校側から辞退の申し入れがあった。
 2校目の辞退を受け、日本高野連の八田英二会長はオンラインで記者会見し、「学校が慎重に考えて下した判断を尊重したい」と説明。今後の大会運営については「新たに大きな感染事例が起きたわけではなく、現時点では感染対策を強化して大会を続けたいと考えている」と述べた。
 宮崎商の初戦は19日の第1試合に予定されていた智弁和歌山(和歌山)との2回戦だったが、智弁和歌山の不戦勝、宮崎商の不戦敗となる。東北学院も2回戦の松商学園(長野)戦は不戦敗になる。主催者によると、選手権大会の不戦勝、不戦敗と、開幕後の辞退は史上初。
 ◇無念極まりない
 宮崎商・橋口光朗監督 選手は甲子園で勝利という目標を立て、これまでやってきた。甲子園のグラウンドでプレーさせてあげられなかったのが申し訳なく、無念極まりない。春夏連続の甲子園出場を勝ち取るようなチームに成長し、頑張ってきた。その誇りを胸に、堂々と今後の人生を歩んでいってほしい。
 ◇特定につながる恐れ
 東北学院・阿部恒幸校長 2回戦に出場することになれば、感染者・濃厚接触者の特定につながる恐れがあり、生徒の将来に影響を及ぼす可能性があることから、出場辞退という判断をした。
 ◇選手を守れなかった
 東北学院・渡辺徹監督 感染対策は十分にやっていたつもりだったが、結果的に選手を守れず大変申し訳なく思う。辞退という形で終わることになり非常に残念だが、選手たちが協力して良いチームをつくってくれたことは、大変誇り。
 ◇心中察するに余りある
 松商学園・足立修監督 びっくりした。(東北学院の)選手や監督を思うと心中察するに余りある。高校野球でここまでたどり着いた仲間。(選手には)東北学院さんの思いも背負ってプレーしないといけないと話したい。 (C)時事通信社