2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックで、過去最高の銅メダルを獲得した車いすラグビー。当時から主将を務める池透暢(41)=日興アセットマネジメント=は、「東京パラの開催が決まって、認知度も高まってきた。未来をつくる新たな一歩になる。そのためにも金メダルを取りたい」と願いを込めた。
 18年の世界選手権で優勝し、19年秋の国際大会でも3位に入った。強豪としての立場を確固たるものにしてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大でチームの活動は大幅に制限された。20年2月中旬以降は代表活動が休止に。7月に再開されたが、参加人数は限られた。
 池自身も高知を拠点としており、合流は遅れた。個人練習が中心で、対人練習ができず、「フルコンタクトでガンガンやるには(練習不足で)危険な状態だった」。それでもトレーニングを積み重ね、今年2月に行われた体力測定では、過去最高の数値を記録した。「パラが昨年行われていれば、とは思いたくなかった。自分の中では、今すぐいける状態」。頼もしく言い切った。
 チームをつかさどる主将としても厳しい期間だった。選手が集まれず、コミュニケーションを取ることが難しくなったが、LINEなどで連絡を取り合っていたという。合宿では選手の様子に目を配り、的確なタイミングで適切な言葉を掛けてきた。パラリンピック初出場が5人いる若いチーム構成だが、「若手もベテランに思っていることを伝えてくれる。お互いが信頼し合えるような12人が集まった」と目を細めた。
 意気込みを問われた池は、「最高の準備で、最高のパフォーマンスをして金メダルだったら、それが一番。開催されてよかったと思われるような大会にしたい」。チームとしても、個人としても、確かな準備を積んできたのだろう。謙虚な言葉に、自信がにじんでいた。 (C)時事通信社