【ワシントン時事】米連邦航空局(FAA)は19日、航空機内で乗務員への暴力など「問題行動」に及んだ乗客34人に対し、計53万ドル(約5800万円)強の制裁金を科したと発表した。新型コロナウイルス対策で導入されたマスク着用義務をめぐるトラブルの増加で、今年の制裁金は総額100万ドル(約1億1000万円)を突破した。
 FAAが今年に入って報告を受けた問題行動は3889件で、うち7割超の2867件はマスク着用拒否。マスク関連以外を含め682件が刑事捜査の対象となり、米メディアによれば、これはコロナ禍前の2019年全体の4倍以上だ。
 FAAによると、今年5月に機内でマスク着用を拒否した上、他の乗客に「同意を得ない身体的接触」に及んだり物を投げつけたりした客には、4万2000ドル(約460万円)が科された。このほか複数の乗客がマスク着用を拒否し、それぞれ9000ドル(約99万円)の支払いを命じられた。
 FAAは制裁金について「問題行動を起こした乗客に対する『不寛容』活動の一環だ」と説明。航空各社に地元警察との緊密な連携を促すとともに、乗客に機内へ酒類を持ち込ませないよう、書面で要請したことを明らかにした。
 米政府は、航空機を含む公共交通機関のほか、空港や駅構内でのマスク着用を義務付けている。ロイター通信によると、運輸保安局(TSA)は来年1月18日まで、マスク着用義務を延長する方針だ。 (C)時事通信社