厚生労働省はベッドメークや食事の配膳などを担う「介護助手」の雇用促進に向け、「介護助手等普及推進員(仮称)」制度を新設し、各都道府県の福祉人材センターに配置する方針を固めた。求職者と求人を行う介護事業所の両方に介護助手の仕事をPR。認知度を高め、無料職業紹介を行う同センターでのマッチングにつなげる。推進員の人件費など、都道府県への補助経費を2022年度予算概算要求に盛り込む方向で検討している。
 退職後の元気な高齢者や主婦らを介護分野に呼び込むのが狙い。介護助手をきっかけに、本格的に介護に携わる人材が増えることも期待する。
 介護助手は、施設などで高齢者に触れる身体介助を行わず、清掃など周辺業務に従事する。特別な資格は必要ない。ただ、求職者や介護事業所の間でもそれほど浸透しているとは言えず、同省は業務内容などの周知が重要と判断した。
 推進員は各都道府県に1人の配置を想定。詳しい要件は今後検討するが、社会保険労務士ら福祉分野に詳しい人や、介護施設の施設長を務めるなど一定のマネジメント経験がある人が考えられる。
 推進員は介護助手を導入済みの地域の事例も踏まえ、「営業活動」を行う。例えば、茶話会のような高齢者の集まりを訪ね、介護助手の仕事について紹介。興味を持った人に福祉人材センターでの求職者登録を勧める。介護事業所の会合などで求人を提案する役割も求められそうだ。
 介護助手が増えれば、介護福祉士らの負担が軽減され、その分高齢者のケアに集中できる。専門性を発揮できる環境が整い、人材定着にもつながるとみられる。 (C)時事通信社