愛知県の大村秀章知事は23日、県が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場7カ所で、妊婦向けに優先接種を始めると発表した。同日から、予約がなくても接種を受けられ、夫やパートナーも対象とする。重症化リスクが高いとされる妊婦や夫などの感染を防ぎ、安心して出産できる環境を整える。
 香川県の浜田恵造知事も同日の記者会見で、県が設置するコロナワクチンの集団接種会場で、妊婦向けの優先接種を実施すると発表した。9月第2週からの開始を目指し、予約方法などを調整する。和歌山県や兵庫県姫路市なども、妊婦らを対象とした優先接種に乗り出す。
 感染力の強いデルタ株が流行し、病床が逼迫(ひっぱく)する中、千葉県柏市では、新型コロナに感染した妊婦の入院先が見つからない事態が発生。妊婦は自宅で出産し、その後新生児は死亡した。こうした事例を防ぐため、妊婦の優先接種に乗り出す動きは各地に広がりつつある。
 愛知県は23日、市町村や県医師会に対し、個別接種や集団接種会場でも妊婦に優先接種の機会を提供するよう、協力を要請。妊婦や医療機関からの相談に応じる電話相談窓口も同日付で開設した。大村知事は会見で「妊娠中、特に妊娠後期は重症化しやすいとされている。できるだけワクチン接種をお願いしたい」と呼び掛けた。
 妊婦の感染に関し、日本産科婦人科学会などは14日、重症化リスクが高いとして、ワクチン接種を勧める提言を出している。 (C)時事通信社