米・University of California, San DiegoのLawrence F. Eichenfield氏らは、12~17歳の中等症~重症アトピー性皮膚炎患者285例を対象にした経口JAK阻害薬アブロシチニブの第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)JADE TEENを実施。プラセボ群に比べて外用療法にアブロシチニブを併用した群では、皮疹と痒みの改善効果が有意に高かったとJAMA Dermatol2021年8月18日オンライン版)に発表した。

7割が湿疹と重症度、過半数が痒みスコアを改善

 同試験では、日本を含む14カ国・地域において、連続4週間以上の外用療法で効果不十分または全身療法を施行中の中等症~重症アトピー性皮膚炎患者285例(年齢中央値15歳、男性50.9%、アジア系33.0%)を登録。外用療法(ステロイド、カルシニューリン阻害薬、ホスホジエステラーゼ4阻害薬)と併用してアブロシチニブ200mg(94例)、同薬100mg(95例)、プラセボ(96例)を1日1回経口投与する群に1:1:1でランダムに割り付けて12週間治療した。

 主要評価項目は、12週時点でベースラインと比べ①医師による包括的評価(IGA)スコアが2以上改善しスコア0(皮疹の完全消失)または1(ほぼ消失)となった患者の割合(IGA 0/1達成率)②湿疹面積・重症度指数(EASI)が75%以上改善した患者の割合(EASI75達成率)-とした。副次評価項目は、12週時点で痒みの評価尺度Peak Pruritus Numerical Rating Scale(PP-NRS)スコアが4点以上改善した患者の割合(PP-NRS4達成率)などとした。

 解析の結果、アブロシチニブ群(200mg群/100mg群)はプラセボ群と比べ、12週時のIGA 0/1達成率(46.2%/41.6% vs. 24.5%)、EASI75達成率(72.0%/68.5% vs. 41.5%)、PP-NRS4達成率(55.4%/52.6% vs. 29.8%)がいずれも有意に高かった(全てP<0.05)。

主な有害事象は悪心、ヘルペス感染はまれ

 治療関連有害事象の発現率は、アブロシチニブ200mg群で62.8%、同100mg群で56.8%、プラセボ群で52.1%だった。重篤な有害事象はアブロシチニブ200mg群の1例(1.1%)とプラセボ群の2例(2.1%)に発現した。

 最も発現率が高かったのは、アブロシチニブ200mg群では悪心(18.1%)、同100mg群およびプラセボ群では上気道感染症(9.5%、10.4%)だった。

 JAK阻害薬の使用によりリスク上昇が懸念されるヘルペスウイルス感染症の発現はまれで、帯状疱疹がアブロシチニブ100mg群の1例(1.1%)、単純ヘルペスウイルス感染症がアブロシチニブ200mg群の1例(1.1%)、口腔ヘルペス感染症がアブロシチニブ200mg群の2例(2.1%)および同100mg群の1例(1.1%)に発現した。

 以上を踏まえ、Eichenfield氏らは「青少年期の中等症~重症アトピー性皮膚炎患者において、外用療法と併用したアブロシチニブ経口投与はプラセボに比べて有効性が高く、安全性プロファイルも良好だった」と結論している。

 なお、アブロシチニブは昨年(2020年)12月にアトピー性皮膚炎治療薬としてわが国でも承認申請されている。

(太田敦子)